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アートの街、天王洲アイルでバンクシーの謎に迫る ―バンクシー展覧会訪問記―

カテゴリ:令和3年度

投稿日:2021年11月18日

アーティフルな街、天王洲アイルで開催されているバンクシー展覧会を見に行ってきた。新型コロナ感染症ですっかりステイホームが身についてしまい、実に2年ぶりの展覧会訪問となった。
 
今回の「バンクシーって誰?」展(東京展)は、東京・天王洲アイルにある寺田倉庫で開催されている。バンクシーの初期の作品から、最近話題になった「風船と少女」や「Aachoo!! (ハクション)」まで50数点の作品が展示されている。今回の展覧会の特徴は、寺田倉庫の大きな空間を利用して、倉庫内(美術館として使用)に街並みが再現されていることだ。たとえば倉庫の一角にバンクシーの故郷ブリストルの町中が再現され、訪問者はバンクシーがその町に描いたグラフティを堪能することができる。また別の一角にはNYのマンハッタンの街並みが再現され、ここには多くのバンクシーのグラフティが描かれていた。
これまでバンクシーというと、「神出鬼没の覆面の芸術家」で、「2018年のザザビーズのオークションで100万ポンド(1億5千万円)で落札された作品「風船と少女」が、落札の直後に絵画にしくまれていたシュレッダーで裁断された」。また最近になって「当該の作品が改めて1600万ポンド(約25億円)で落札された。(今度はシュレッダーで粉砕されなかった)」ことぐらいしか知識がなかった。今回の展覧会を見てバンクシーについて、多くを学ぶことができた。
バンクシーの作品は、町の壁や橋に所有者に許可を取ることなく描かれるため(いわば落書き)、法的にみれば「犯罪」であり「非合法」な行為とみなされ当局に逮捕される可能性もあること。またバンクシーもかつては他の多くの町中の落書き手と同様に、スプレイ缶を使って街中の壁に絵を描いていたのだが、そうすると作品を描くのに時間がかかるため(つまり逮捕される可能性があるため)、今では「ステンシル」という手法を使って短時間で絵を仕上げていることも初めて学んだ。逮捕されない理由もここにあるのかと納得がいった。その一方「ステンシル」技法ではだれでも簡単に複製ができてしまうという欠点があり、独自性や新規性が求められる「芸術性」の観点からすると疑問符が付くことも学んだ。しかしながら、バンクシーの作品はいつも時代の最先端をとらえ、確信を突くメッセージを放ち、コンセプチュアルアートとして観る人の心を引き付ける。まさに現代に即した創造的なイノバティブな芸術であるといえよう。
またバンクシーはイスラエルとパレスチナの問題に興味をもち、数々の作品をパレスチナ人自治区に残していることなどを今回の展覧会を見て初めて知った。著名な「Love is in The Air」や「子猫」などの作品がインディファーダやガザ地区侵攻をモチーフにした作品であると知り、改めてその強いメッセージに胸が熱くなった。
寺田倉庫の近隣のカフェではバンクシーの作品にちなんだパフェやカクテル、スウィーツなどのメニューが楽しめる。天王洲はアートの町。ストリートを歩くとあちこちに巨大なアート作品が出現し街を歩く人の眼を楽しませてくれる。フォトジェニックな街だ。心がほっこりし、エコを感じた1日だった。
     
令和3年11月13日
環境記者:三森八重子

[環境情報活動センターより]
バンクシーの作品には消費社会や環境への問題提起を表現したものが多くあります。

カテゴリ:令和3年度

投稿日:2021年11月18日