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太陽光発電の「卒FIT」が目前に迫る

カテゴリ:令和元年度

投稿日:2019年10月23日

 「うちは太陽光発電なんてやってないから関係ない」とおっしゃる方も、環境問題に密接に絡む自然エネルギー普及の話、社会勉強として読んでいただければ幸いです。
 前回3月の記事では、<太陽光発電の「卒FIT」って?>というタイトルで「卒FIT」の意味や概況を解説しました。
https://shinagawa-eco.jp/wp/reporter/?p=3894
おさらいすると、「FITとは、太陽光発電普及の支援目的で、住宅用太陽光発電の余剰電気(自宅で使っても使いきれず余る電気)を国民(電気使用者)負担のもと、10年間固定の優遇価格で買い上げる」という、法律に基づく制度であり、その制度開始から10年が経過し、優遇価格の買上げが終了することが、卒FITと呼ばれるものだ」ということです。
 住宅用太陽光発電は先行して2009年11月にこの制度が始まっていましたから、この時点から同制度を利用した先発組のオーナーには、今度の11月分でこの制度の適用が終わることになります。対象者には東京電力エナジーパートナー社から「再生可能エネルギーの固定価格買取期間満了のご案内」という封書が届きます。先発組である私のところにも届きました。買取期間の満了日が2019年12月17日であることや、直近1年間の各月の売電実績情報などが記載されていました。
 それでは、「卒FIT」オーナーの先発組は、11月以降はどうなるの?という話に移ります。
電力会社は、法律による固定価格での買取義務がなくなりますので、価格変更して買取を続けるのも、やめるのも自由になります。また従来の電力会社以外の会社が買取ってもいいことになります。
 さて、卒FIT先発組の太陽光発電余剰電力の買手と取引条件がだいたい出揃ってきました。品川区の環境記者として、現時点で品川区民の卒FITオーナーが選べる買手事業者を買取単価が高い順にまとめたのが以下の表です。

さらに、事業者の提示する条件に当てはまるオーナーなら選択肢になる買手事業者は以下の通りです。


面白いところで、利益追求ではなく、企業や自治体等の団体を応援し返礼品を受け取るふるさと納税みたいなもの、純粋に寄付するという仕組みを用意している事業者もいます。

 情報は刻々変わっていきますので、上記の情報が古くなっている場合があります。意思決定される場合は各社ホームページ等で最新の情報を注意深く読み込んでください。図に示したもの以外に、東京電力パワーグリッド社は、「再エネおあずかりプラン」という仮想の蓄電池サービスを新たに始めます。これは、「ご家庭に蓄電池を設置しなくても、余剰電力を当社がお預かりし、他の時間帯にご使用したものとみなすプランです。蓄電池の設置にかかる初期費用やメンテナンスの負担が無く、余った電気で電気料金を節約いただけます。日中の電気のご使用量が多いお客さまや毎月の余剰電力が多いお客さまにおすすめです。」と説明されています。利用するための毎月4000円の基本料金と利用できる電力量の上限が250kWhという条件があります。どの需給契約と組み合わせるか、余剰電力はどの程度でるかで個別に計算しなければ損得が分かりません。
詳しくは、東京電力エナジーパートナーホームページ
http://www.tepco.co.jp/ep/notice/pressrelease/2019/pdf/190806j0101.pdfもしくは、http://www.tepco.co.jp/ep/renewable_energy/plan.htmlをご覧ください。
 卒FITの対象となられる方は、ご自分の事例で脳トレのつもりで計算に奮闘してみるのも良いのではないでしょうか。(私もまだまだ蓄電池の初期投資は高いから、条件があえば電気代をもっと安くするのにこの「再エネおあずかりプラン」は簡便でお勧めだと一旦は考えました。しかしながら、この1ヶ月程のうちに立て続けで大停電をもたらした台風15号、19号を経験した後では、蓄電池が高すぎると本当に言えるのか、と考えが変わりました。太陽光発電には自立運転という強い味方がありますが、「再エネおあずかりプラン」はあくまで仮想の蓄電池サービスで、停電時の夜間に電気を供給してくれるリアルな蓄電池ではないことに留意が必要です)
 以上のように、様々な事業者が色々なメニューで卒FIT電力の買取をオファーしていることがお分かりになったかと思います。支払い条件なども事業者によって異なります。事業者の名前も知っている会社もあれば、それほど知名度のない会社もあると思います。シビアに言えば、将来倒産してしまう会社もあるかもしれません。売った電力を支払ってもらえない可能性もありえます。
 FITの制度が終了し、自由市場になるということはこういうことです。自分で情報収集し、自分の判断で決めなければなりません。ただ、情報が多すぎて満了日に間に合うように決められないという方には朗報ですが、、現在ほとんどの方が売電している東京電力パワーグリッド社は、現在の契約約款上、価格変更に同意するならば、改めて申込み、再契約の必要がなく、従来の支払い条件で継続されるとのことです。意思決定が間に合わなくて余剰電力がタダで東京電力パワーグリッド社の電線に流れていくことだけは避けられるますので、焦らず意思決定できます。
                                                                
令和元年10月21日  環境記者 林 彰一

カテゴリ:令和元年度

投稿日:2019年10月23日