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エネルギーダイエット(第6回)アンペア・ダウンって何?

カテゴリ:平成24年度

投稿日:2012年06月29日

 今回の記事では、簡単に電気料金を下げられて、しかも節電促進になる「アンペア・ダウン」という対策法をご紹介します。
 「アンペア・ダウン」とは、現在契約している容量をより小さくしていくことです。昔はあまり聞き慣れない言葉でしたが、昨今は、新聞でもテレビでもよく取り上げられるようになりました。電気の契約容量は、「電気ご使用量のお知らせ」でも、ご自宅の分電盤の扉を開けて直接確認することも出来ます。下の写真は我が家の分電盤で、40A(アンペア)の例です。

 一番左に黒いボックスが見えますが、これがアンペア・ブレーカーと呼ばれるものです。そこに灰色の地に白抜きで「40A」という文字が見えます。
 おさらいですが、電気料金は下図に示したように、契約容量(アンペア)で決まる基本料金(毎月固定額)と使った電気量に応じて変動する電力量料金を加算したものになります。この契約容量をより安いものに下げ、基本料金を節約しながら、下げた契約容量の範囲で電気をやりくりしながら生活していこうというのが「アンペア・ダウン」です。

 上図には、電力契約メニューのうち「従量電灯B」の契約アンペア別基本料金表を記載しましたが、ご覧の通り、10アンペア下げると273円下がります。(中間に契約容量15Aというものがあり、20Aから5A下げると273円の半分、136.5円下がります。)10アンペア下げた契約に変更すると、基本料金については年間で、3,276円も電気代を下げることができる計算になります。第5回の記事で、従量電灯Bから他の料金メニューに変更することで節電と料金節約を目指す方法を検討しましたが、アンペア・ダウンは従量電灯Bの契約のままで同じことをやろうとするものです。
 ちなみに、従量電灯B以外のメニューの基本料金は、第4回の記事で解説したとおり、以下のような設定になっています。

 ここではkVAという単位が書かれていますが、数字を10倍して6kVAなら60Aと読み替えてください。この表でいうと60Aアンペア(6kVA)以下は一律1,260円で50Aや40Aにアンペア・ダウンしても同じ料金です。しかし、70Aの方が60Aにアンペア・ダウンすると840円も一気に基本料金を下げることができます。こうした条件の方にメリットがあるだけということになります。逆に現在40Aの方が60Aに引き上げても、基本料金は同じということですが、これをやってしまえば肝心の「節電意識」が大きく後退してしまいます。
 契約容量を下げるということは、「同時に使える電気の量」の制限をより厳しくするということを意味します。もっと具体的にいうと、日常生活のなかで同時使用量が制限を超えてしまうと、アンペア・ブレーカーが落ちて一時停電してしまう可能性が高まる、ということです。夜間にそうなってしまうと、突如照明も消えて真っ暗になり、びっくりしてしまいます。そして、暗闇の中をブレーカースイッチをONにしに行かなければなりません。バッテリーのないデスクトップPCなどを使っていたらデータが消えたり、TV番組の録画が停止してしまったり、いろんな機器の時刻設定が初期化されてしまったりと、いろいろと不都合・不便を思い浮かべてしまいます。
 まさに、電化製品の増加に合わせて、こうした事態を嫌がって契約容量はどんどん上がってきたという歴史があります。30年ほど前の平均的な家庭の契約容量は20〜30Aだったそうですが、現代では、新築マンションなどでは苦情にならないよう50とか60Aを標準としているそうです。節約意識が薄れ、停電の不便を感じないように、湯水のように電気がどんどん使える暮らしを求め、いつの間にかそれに慣れてしまいました。
 そうした生活を見つめ直し、アンペアを下げるという制約をわざと設けて、超過すると停電するというペナルティ付きで節約意識を取り戻すというのが、アンペア・ダウンのとても大切な意義です。
 とはいえ、アンペア・ブレーカーがあまりにも頻繁に落ちると不便すぎるので、家族と相談して、協力してチャレンジできる無理のないアンペア・ダウンを計画しましょう。大抵は、様子を見るため、マイナス10アンペアというところに落ち着くようです。東京電力によるとアンペア変更の手続きは、原則1年に1回ということです。アンペア・ブレーカー交換工事は20〜30分、工事費は無料だそうです。
 さて、工事が完了したら電気製品の使い方、使うタイミングに気をつけて生活することになります。消費電力の大きな電気製品を複数同時に使わないというのが鉄則です。となると、我が家にどういう電気製品があり、それぞれどのくらいのアンペア数なのか、通常どういうタイミングで使用するのかを、あらかじめ把握しておかなければなりません。
 最近(6月18日)、NHK「あさイチ」という番組で、「知らないと損!わが家の節電大作戦」という特集のなかで、アンペア・ダウンについて放送していました。そこで紹介されていたのが、下の「主な家電 アンペアの目安」です。

 これは製品毎の一般的な目安ですが参考になります。(アンペア・ダウンの暮らしをするには、ご自分の家にある製品の実際のアンペア数を調べてください。100V電灯線の場合、機器の消費電力が1000Wと書いてあれば、1000W÷100V=10Aというように100で割った数がアンペア数です。)
上図からは、熱を発するもの、動力を必要とする家電製品のアンペア数が大きいことが読み取れます。また、ピンクの枠で示された家電製品は、アンペア数が大きめながら比較的短時間使用されるもの、水色の枠のものは常時または長時間使われる傾向のものを表しています。エアコンやこたつなど、季節によって使われるものも変わります。契約容量(アンペア)を限度として、同時に使える家電製品をそのアンペア数をもとに足し算して考えます。番組では、60Aから50Aのアンペア・ダウンにチャレンジした夫婦2人、子供4人の6人家族の例が紹介されていましたが、どの家電製品をどのくらい同時に使うとブレーカーが落ちるのか実験していました。常時通電している冷蔵庫や照明に加えて、電気ケトル(10A)、電子レンジ(14A)、トースター(6A)、食洗機(9A)、エアコン(10A)、液晶テレビ(3A)と次々にスイッチを入れていき、ドライヤー(10A)をつけたところでブレーカーが落ちて暗闇になりました。普段このような機器の使い方はしないのでしょうが、契約容量を50Aに落としても、大電力を消費する家電製品をここまで同時に使えるということが分かりました。
 それから有益な情報として、今のアンペア・ブレーカーは40Aだったら、40Aを超えてしまうと即座にシャットダウンする訳ではないと専門家が教えていました。1.25倍の余裕を持たせてあり、契約容量40Aなら、40A×1.25=50Aの電力量が1時間流れ続けたらブレーカーが落ちるという仕組みだそうです。それならあまりビクビクしすぎなくて良さそうです。
 番組では視聴者からの質問があり、「夫の理解と協力が最大の障害。どうすればいいか」というものがありましたが、「節約になった半分の額でお小遣いを上げてあげれば?」という回答がとても面白かったです。
 いずれにせよ、自分や家族が気ままに大電力を消費する機器を同時に使ってしまわないよう、コミュニケーションをとって気をつけて暮らせば、アンペア・ダウンは問題なく出来そうです。気をつけますから、つけっぱなしの無駄な電気がなくなったりしますので、節電になっていきますし、我が家の電力最大量を下げるわけですから、電力不足時間帯のピークカットにも貢献できます。
 達人の領域になると、4人家族で15A、月額電気料金が2000円を切るという暮らしを実現している方もいらっしゃるようです。そういう方は、炊飯器を使わず鍋を使う、掃除機ではなく箒を、電気ポットではなくヤカンと魔法瓶を、と代替方法をちゃんと考えた暮らしを楽しんでいらっしゃるようです。
 最近、私の妻も炊飯器をやめて、圧力鍋で炊飯するようになりましたが、早く炊けること、炊きあがったご飯の香ばしさ、おいしさにびっくりしています。
 アンペア・ダウンにはいろいろな効用があるようです。
以上
この記事の情報は、2012年6月27日現在の各出典元の情報や報道によっています。
また、企画の性格上、東京電力管内の情報を主にご紹介しております。他地域の方は、それぞれの電力会社のホームページなどで情報をご参照ください。
平成24年6月27日
林 彰一(記者NO.120101)

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投稿日:2012年06月29日