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過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

海ごみ調査隊~親子で学ぶ海のプラスチックごみ

カテゴリ:令和3年度

投稿日:2021年10月27日

10月10日、体験型環境学習講座「海ごみ調査隊~親子で学ぶ海のプラスチックごみ」を開催しました。
講師は、船の科学館の学芸員で海洋博士の和木美玲さんです。水辺での観察と講義の2本立てのプログラムで、充実した2時間になりました。

なぎさの森の干潟で観察

大井ふ頭中央海浜公園にあるなぎさの森は、京浜運河に沿っていて水辺を親しめる公園です。森と干潟があるため、多くの野鳥がやってきます。普段は非公開の保全区域ですので、人の足跡も無く、手付かずの美しい自然があります。干潮の時間帯を選んで、出現した干潟の様子やそこに暮らす生き物の様子を観察した後、プラスチックごみがどういった場所にどのような状態で見られるのか、観察しました。

干潟のあたりはたくさんの水鳥の足跡やカニや貝等、干潟の生き物が暮らしている様子が見られました。講座の日は天気に恵まれて、青い空に緑が映えてみなもが輝き、ごみとは無縁に思える美しい風景に魅了されていたのですが・・・。

満潮の際の海岸線のあたりである葦の茂みのあたりを見ると、様々なプラスチックごみが落ちていました。テニスボールや、お寿司のバランが、細かく砕けた発砲スチロールなどのプラスチックゴミが、複数観察されました。

ここは、立ち入り禁止の管理された干潟なので、人がごみを持ち込むことはありません。どうしてこんなにも色々な種類のごみがあるのか。ごみは、どうやってここにやってきたのか。何が起こっているのか・・・、海のプラスチックごみ問題に興味が湧いてきました。干潟の様子を目に焼き付けて、教室へ移動します。

海のプラスチックごみのお話

教室では、スクリーンを見てお話を聞き、親子で相談しながらワークシートを完成させました。

海のプラスチックごみはどこから来るのでしょうか。他の場所にあったごみを生きものが運んできたり、海や川などの水の流れによって他の場所にあったごみが流れてきて、潮の満ちひきのとき、葦に絡まったり砂に埋もれたりすることで陸にごみが残されてしまいます。水辺にはいろいろな生きものが暮らしています。ごみのある場所と水辺の生きものの生活する場所があまりにも近いのは大きな問題です。もしかすると、生きものがエサと間違えてプラスチックごみを口にしてしまう可能性があるからです。
きちんと回収、処理されなかったプラスチックごみの一部は、川や運河などの水の流れにのって海に流れ込みます。世界の海には、毎年たくさんのプラスチックごみが流れ込んでおり、その量は年々増えています。海には様々な生き物が暮らしています。そういった生きものたちにとってプラスチックのごみは、彼らの生死にかかわります。例えば、エサと間違えてプラスチックを食べてしまう、海を漂うプラスチックのあみに生きものが絡まって動けなくなる、という現象が世界中でおきています。

なぎさの森では、水辺にあるプラスチックごみを観察しましたが、他にも海のいろいろなところにプラスチックごみはあります。

プラスチックの種類によって水に沈みやすい、浮きやすいという特徴があり、ごみが海のどの深さにあるかが、変わってきます。相模湾の深海の動画で、陸から深海にごみが移動して、陸にあったごみが深海でも形が変わっていない様子を見ました。海流などによって、ごみは世界を巡ります。世界の海はつながっているのですから、海ごみを減らすことは、世界中で取り組まなくてはならない問題です。
プラスチックのごみは年々増え続けているということですが、このままでは、2050年には魚の量よりプラスチックの量が多くなってしまうかもしれません。海は地球の7割を占めていて、世界中の人が、海で食糧を得て、生活の場としています。海のプラスチックごみが海のあらゆる場所に存在し、生きものの生活を脅かしている現状を改善していかなくてはなりません。そのために私たちは何ができるでしょうか。

次のことは、意識すれば早速実行できそうです。
海のプラスチックごみを減らすために私たちができること

① ごみをなるべく出さない(減らす)
② ごみをごみ箱に捨てる
③ すぐに捨てずくりかえし何度も使う
④ 捨てずに資源として「再利用」する
⑤ すぐ捨てないで「修理」してつかう
⑥ ごみになるものはもらわないようにする

水辺での観察を通じて、子どもたちは海のプラスチックごみについて具体的なイメージを持つことができました。実際に干潟にあるごみの実態を見たことで、海の環境問題や、私たちの暮らしと海のつながりについてのお話を聞いたとき、理解しやすかったかと思います。
最後に船の科学館から運んでいただいた高性能の顕微鏡で、お台場の浜辺で集めたマイクロプラスチックを観察しました。

講座での体験が、海のプラスチックごみを減らすために自分は何ができるのか、一人ひとりが考えて行動していくきっかけになってくれることを願っています。

カテゴリ:令和3年度

投稿日:2021年10月27日