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過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

世界の巨木を訪ねて知る自然の神秘

カテゴリ:令和元年度

投稿日:2019年06月26日

6月8日(土)荏原第五地域センターにて、環境学習講座「世界の巨木を訪ねて知る自然の神秘」が開催されました。講師は写真家の吉田繁氏。世界の巨木とその環境について、豊富な写真と動画を交えながらお話いただきました。先生の巨木の旅は屋久島の縄文杉に始まり、世界3,000カ所ほどを訪れていらっしゃいます。

(↑吉田先生と共生する屋久島の縄文杉)
*写真はプロジェクター投影画面を撮影したものです

■カナダ(バンクーバーの北、クィーンシャーロット諸島など…)
鮭が来る川の森には巨木が多く、海にしかない筈のとある成分が森の土壌で見つかっているという研究があります。熊が鮭を食べ、食べ散らかされた残りが腐り、海のミネラルが土壌へ取り込まれ、豊かな森・巨木を育てているという海と森の「循環」です。また先住民ハイダ族はその循環や自然に寄り添い、土地や自然を「人間が所有する」という概念は持っていませんでした。
■イギリス(エジンバラなど)
産業革命以前から森林率が10%を切っているイギリスではガーデニングが盛んです。オークやイチイの巨木、また木造の教会などの様子も見せていただきました。この国では教会や貴族の「所有」により巨木が守られていました。

(↑写真上段→朽ちかけたトーテムポール、カナダの熊、神々しいイチイ 下段左→バオバブ、実を売る現地の子、セコイア)

■マダガスカル
バオバブは60%が水分で年輪は無く、7種類あり花の形も全く違います。実は絶滅した大型鳥類、恐竜も食べていたのではないかとされていますが、現在は人間の子や牛が食べ、便から発芽します。
近年は主食のコメを栽培するため灌漑が進み、乾燥を好むバオバブはその周辺では育たないようになってきています。地球の温暖化が酷く進んだ場合、勝ち残るのはバオバブのような植物かもしれません。
■アメリカ
セコイアはリスが食べる、カミキリムシが傷を付ける、又は火事で焼けないと発芽しないので、計画的に火を起こしたりしています。
■ドイツ
ある村のシンボルだったミズナラが枯れ、2つの対処法(①支えを作り薬剤注入などの延命措置をするか、②放っておく)を巡って村民が話し合ったというエピソード…。木の自然な寿命にゆだねるという選択をした村人たちは、木が枯れる前に沢山落とす種子を取り、発芽させて、寄付金を募りあちこちに子孫の幼木を植えたという例が紹介されました。「受け継ぐ」という発想で自然が保護されている例です。

(↑朽ちかけたミズナラ、世界最長寿のブリスルコーンパイン)

その他にも法隆寺の五重塔や薬師寺金堂など「昭和の大修理」で使われた台湾ヒノキや、日本の美しいブナ林、木工の技術…、世界最長寿の木(アメリカ)などについてもお話いただきました。

美しい巨木の写真だけでなく、各地の風土や現地の人々とのふれあい、巨木を含めた環境保全の在り方など、多角的な内容を情熱的にお話下さり、盛りだくさんの2時間でした。
 吉田先生のHPはこちら→http://bigtree.holy.jp

○東京から比較的近い巨木情報(平成29年度講座参照)
・阿久山のオオジイ(千葉県匝瑳市阿久山:JR総武本線八日市場駅からバス)
 樹齢800~1000年、個人の敷地内、今頃の時期にはホタルも飛んでいるそうです
・清澄のオオスギ(千葉県鴨川市清澄:JR外房線安房天津駅からバス)
 樹齢400~800年、清澄寺、他にはクスノキもある
・賀恵淵のシイ(千葉県君津市賀恵淵:JR久留里線小櫃駅)
 樹齢600年、八坂神社のなかにある 
・来宮神社のオオクス(静岡県熱海市西山:JR東海道線来宮駅)
樹齢2000年、願い事は上から見て時計まわりにお参りすると叶うと言われている

カテゴリ:令和元年度

投稿日:2019年06月26日