品川区の環境ポータルサイト

過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

海へとつながる私たちの暮らし 〜しながわの海をとり戻そう〜

カテゴリ:平成19年度

投稿日:2007年04月14日

2007年3月17日土曜日、環境情報活動センターにて、環境教養講座「海へとつながる私たちの暮らし 〜しながわの海をとり戻そう〜」が行われました。講師は神奈川県水産技術センター 主任研究員の工藤孝浩先生。当日は、30名の受講者の方が集まり、熱心に聞き入っていました。
前半は、東京湾や品川の海のお話。後半は、工藤先生が取り組まれている環境再生の拠点・金沢八景での取り組み、アマモ場の再生事業などをお話されました。

お話の導入は品川区大井にある「大森貝塚」。貝塚から見えてくる縄文時代の人々の暮らしなどにも触れました。また東京湾と人々の暮らしを、時間軸を追って説明しました。江戸や明治のころ、品川の町の人々が海と共存しながら生き生きと生活する様子などを、当時の絵などを見ながら語りました。

東京湾の水質は徐々に悪くなり、昭和30年代にピークを迎えました。
意外なことに工藤先生が東京湾を潜り始めたころからは少しずつ東京湾は綺麗になっている、という印象をお持ちだそうです。

東京湾にはマハゼなどさまざまな種類の魚がいます。大都会の海、東京湾にあっても魚たちはたくましく生きています。一方で、外来種が生態系をこわしたり、東京湾に未処理の排水が流れ込むなど、魚たちにとってはまだまだ安心できる環境ではないようです。下水が完全な形で整備されてきたのはごく最近のことだそうです。
また、海苔づくりで有名だったこの地域で海苔がつくられなくなったこと(窒素やリンを効率よく吸収してくれていた海苔がなくなった)や、漁業の衰退も東京湾の環境を悪くしている要因だと工藤先生は指摘しています。
後半は、工藤先生が取り組んでこられた金沢八景での取り組みを4つ紹介されました。
1、 平潟湾流域の市民団体のネットワーク、
2、 ヨシ原の再生試験
3、 潮干狩り実態調査
4、 アマモ場の再生事業
どの活動も市民が中心となり行政に呼びかけるなど、さまざまな活動を続けていますが、とくに、アマモ場再生は、多くの人たちを取り込んでいき、地道な呼びかけや調査を続け、試行錯誤を重ねながらも、少しずつ市民や地元の子どもたちの意識が高まっていったといいます。
 
 
また、究極の環境再生として、埋立地を海に戻す、という取り組みを話されました。少し前までは誰も取り合ってくれない話でしたが、国土交通省が埋立地を掘り込んだ海水導入池の実験を進めるなど、環境に対する関心の高まりに期待していました。

講演後、「東京湾の魚は食べても大丈夫ですか?」といった食と安全性についての質問が多くありました。
また、金沢八景の海が甦っていく様子を見て、受講者の方たちは自然や環境に対する意識を持つことで、環境はよくなっていくのだということを実感しているようでした。

カテゴリ:平成19年度

投稿日:2007年04月14日