品川区の環境ポータルサイト

過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

気象予報士から学ぶ気象と環境

カテゴリ:平成27年度

投稿日:2015年08月19日

8月1日(土)〜3日(月)、品川区環境情報活動センターにおいて、夏休みこども環境学習講座「気象予報士から学ぶ気象と環境」(講師:NPO法人気象キャスターネットワーク気象予報士の皆さん)が開催され、小学生と保護者115名(3日間計)が様々な気象現象、災害対策、地球温暖化などについて、講義や実験、工作を通して学びました。
【1日目】暑すぎる!東京のふしぎ発見 (講師:関口奈美氏、渡部圭吾氏)
都会が熱くなっている理由や、暑さや紫外線から身を守る方法を学ぶとともに、いろいろな器具を使って実験を行い、暑さの差などを体験しました。
(1)講師の出す問題に答え、楽しい実験をしました
 
Q.暑い時、激しい運動を1時間したら、どれくらいの汗をかくでしょう? 
A.1.5リットルのペットボトル1本くらいです。汗を出して体を冷やしてくれるのです。
本当に体温を下げてくれるだろうか?実験で確かめました。
・(「汗をかく」前の)手のひらの温度は34.0℃でした。
・汗の代わりに霧吹きで手のひらに水を掛けました。32.4℃に下がりました。
・その手のひらをうちわで扇ぎました。なんと28.4℃、はじめと比べると5.6℃下がりました。
Q.汗に入っているのは・・・ A.そうです。塩分です。スポーツドリンクにも入っています。
熱中症にならないために、このような飲みものをとりましょう。帽子をかぶりましよう。日陰に入りましょう。でも、万一熱中症になってしまったら(友だちがいたら)、日陰に移し、うちわで扇ぎ、ぬれたタオルなどで冷やし、スポーツドリンク等を飲ませましょう。救急車を呼ぶことが必要な場合もあります。
(2)ヒートアイランドとは?
�都会の気温が高くなっています。今年も東京の猛暑日(最高気温が35℃以上の日)が何日もありました。この100年間で地球全体の気温上昇は0.7℃ですが、東京では3℃高くなっています。いかに東京の気温が高くなっているかがわかります。
ヒートアイランドの原因は、緑が少なくなりアスファルトが増えて地面が熱くなったこと、クーラーやテレビが増えてより多くの熱が出るようになったこと、ビルが増えて風が吹かなくなったことなどです。
�いろいろな場所の表面の温度を図ろう
地面の温度を示す地図(<高温>赤−黄−緑−水−青<低温>)を見てみると、川は青色、緑のある公園部分は水色で、それぞれ温度が低くなっていることがわかります。一方、道路部分は赤色です。

実際はどうなのでしょう。放射温度計を持って外に出て、いろいろな場所の温度を測ってみました。日なた(52.0℃)と日かげ(35.0〜39.4℃)の地面では、15℃前後の差がありました。また、葉っぱや花など植物の温度は低かったです。

(3)紫外線
今の時期は日焼けが気になりますが、日焼けの原因は紫外線です。
�ふしぎシート(回折格子シート)を使って光を見てみよう。
このシートは光を分散する働きがあり、目に見える光は赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順に7色に分かれています。
 
�ブラックライトで紫外線を見てみよう。こんな使われ方もされています。
紫外線は7色の紫の外側(紫の光より波長が短い)にある光なので「紫外線」と呼ばれ、目に見えない強い光です。ブラックライトという、紫外線を出すライトを使って、紫外線を見てみました。はがきに紫外線を当てると隠れている模様が現れ、使用済み(バーコードが見える)かどうかが分かります。お札に当てると○の部分の色が変わって「ニセ札」を判定する方法の一つになっています。

�日焼けをするのは紫外線を浴びるからで、日焼けで黒くなるのはメラニンという色素ができるためです。一日のうちで紫外線がもっとも強いのは正午ごろです。この時間帯は特に気をつけましょう。紫外線がもっとも強い時期は意外にも6月の終わりです。雲っていても晴れの日の60パーセントの紫外線があります。日かげをうまく使う、帽子をかぶる、日焼け止めを塗るといった紫外線対策を心掛けましょう。
(4)風鈴作り
風鈴に絵を描いてオリジナルの風鈴を作りました。

連日の猛暑の中、タイムリーな講座でした。日々の生活の中で早速役立つことがたくさんありました。
【2日目】突然の大雨に気をつけよう(講師:藤森涼子氏、名倉直美氏)

クイズを交えて雲、雨、雷、竜巻についてのお話を聞き、雲や雷を作る実験をした後、自然災害から身を守る方法を学びました。ハザードマップと雲の図鑑作りもしました。
(1)雲
スクリーンに映し出された雲の名前を当てるクイズをしました。きょうはどんな雲が出ているか、雲を観察すると天気を予想することができます。いわし雲がひつじ雲に変わると、その後雨が降ってきます。
次に雲を作る実験をしました。プラスチックボトルの中の気圧を高くするとボトル内の温度が上がります。キャップを一気にはずすと急に温度が下がって、白い煙のようなもの(細かい水滴)が現れますが、これが雲と同じものです。

積乱雲(入道雲)を作る実験もしました。映像でも見てみました。

(2)雨
発達した積乱雲の下では激しい雨が降ります。近年大雨が増えていて、1時間に50ミリ以上の雨は、10年前に比べると1年でおよそ22回も多くなっています。1時間に50ミリの雨の重さは、大人の傘に降る雨だと500mlのペットボトル100本分(50kg)に相当します。すごい量ですね。川の近くで遊ぶときは、自分のいる場所だけではなく、上流の様子に気を配る必要があります。坂の低いところ、マンホールにも気をつけましょう。
(3)カミナリと竜巻
積乱雲の下では大雨とともにカミナリや竜巻が発生することがあります。どうやって身を守ったらよいか教えていただきました。カミナリのときは、安全な建物の中に逃げましょう。屋外ではどうしたらよいでしょうか。足を揃えてしゃがんで、体に電流が流れないような体勢を取り、落雷しそうな対象物からは最低4メートル離れます。そして耳をふさいで、目を閉じます。みんなで実際にやってみました。
竜巻が起こったら、物置などではなく必ず頑丈な建物の中に逃げます、ガラスが割れる恐れがあるので窓の近くにいるのは避けて、シャッターやカーテンを閉めましょう。手回し発電機で竜巻を作ってみました。

(4)自然災害から身を守る3つの「K」
自然災害に際しては、空からのメッセージに注意して、自分の安全は自分で守ろうという心構えが大切です。考える(被害をイメージする)、気づく(周りの様子に注意する)、行動する(早めに避難する)という3つの「K」を心に留めて、自然災害から身を守りましょう。

(5)ハザードマップ作り
ハザードマップとは、1時間に100mm以上の雨が降った時にどれくらい浸水するかを示したものです。品川区の浸水ハザードマップが配られました。自宅(赤丸)と避難所(緑丸)に印をつけて、自宅と避難所の間の経路にオレンジの線を引きました。自分の生活圏が大雨のときどうなるか、確認できました。家族でハザードマップを見て災害が起こった時の行動を話し合うとよいですね。

(6)雲の図鑑作り
講座を通じて色々な雲について知ることができました。雲の図鑑を作ってまとめをしました。雲の種類は、大きく分けると10種類に分けられます。白い綿、灰色の綿、固い綿(脱脂綿)を使って雲を再現し、青いシートの上に貼っていきました。雲に詳しくなったので、空を見上げるのが楽しくなりますね。

【3日目】地球温暖化ってなんだろう?(講師:浅川かがり氏、渡部圭吾氏)
今日は温暖化が進む未来…2100年の天気予報からはじまりました。40度を軽く超える夏、猛烈な台風の直撃…、こんな未来に本当になってしまうのでしょうか?温暖化の仕組みを学びました。

(1)雲について
雲の種類が分かると自分でも天気予報が出来ます。朝のいわし雲が昼過ぎにひつじ雲に変化したら明日は雨。入道雲が大きく、黒くなったらどしゃぶりに雷がついてきます。実験では気圧の変化と雲の出来る仕組みを見ました。台風は「目」がある時がとても勢力が強い時です。

(2)二酸化炭素CО2について
温暖化の原因と言われている二酸化炭素CО2は熱を吸収する性質があるため、CО2が増えると地球に熱がこもってしまうのです。本当にそうなのか実験で確かめました。


性質上、スプレー缶から入れたばかりのCО2側の温度は下がっていましたが、同時に温めはじめるとCО2の箱の中の温度がどんどん上がって、空気の方の温度を抜いてしまいました。CО2が熱を吸収しやすいという性質が証明されました。
(3)CО2は元にもどせない
一度発生してしまったCО2は人間の手では消せません。CО2を吸ってくれる森や海を減らさない努力、CО2をなるべく出さない省エネの努力が大切です。次の番組が始まるまで、5分10分の間テレビを消す…ドライヤーを使う前にタオルで髪をよく拭くなどの工夫が考えられます。白熱球よりLED電球の方が少ない力で点くという、手回し発電の実験などを通して節電の大切さを体験しました。

(4)雲地球儀作り
最後は雲地球儀作り。ひたすら切る作業、みなさん集中して完成させることができました。

                            

カテゴリ:平成27年度

投稿日:2015年08月19日