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過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

気象予報士から学ぶ気象と環境

カテゴリ:平成26年度

投稿日:2014年08月26日

8月1日(金)〜3日(日)、品川区環境情報活動センターにおいて、夏休みこども環境学習講座「気象予報士から学ぶ気象と環境」(講師:NPO法人気象キャスターネットワーク気象予報士の皆さん)が開催され、小学生と保護者113名(3日間計)が様々な気象現象、災害対策、地球温暖化などについて、講義や実験、工作を通して学びました。
【1日目】暑すぎる!東京のふしぎ発見 (講師:小島亜輝子氏、渡部圭吾氏)
(1)ヒートアイランドの原因と対策
�ヒートアイランドとは?
ヒートアイランドとは都会の気温が高くなることです。百年前に比べると東京の気温は3℃高くなっています。地球全体では0.7℃の上昇なので、いかに東京の温暖化が進んでいるかわかります。2004年7月20日には最高気温39.5℃を記録しました。ヒートアイランドの主な原因は、ビルや道路が増えて緑が減ったことです。緑が少なくなってアスファルトが増えて地面が熱くなり、ビルが増えて風が吹かなくなりました。クーラーや自動車が普及して熱が出るようになったことも影響しています。

�<実験>色々なものの表面の温度を図ろう
地面の温度を示す地図を見てみると、緑のある公園部分は温度が低くなっています。実際のところはどうなのでしょう。各々が放射温度計を持って外に出て、色々なところの温度を計ってみました。日なたの地面と日かげの地面では、20度以上の差がありました。また、葉っぱや花など植物の温度は低かったです。


�ヒートアイランドを止めるには?
ヒートアイランドを止めるにはどうしたらよいのでしょうか。緑を増やすことがとても大切です。公園や街路樹を増やす、校庭を芝生にする、屋上に植物を植える、校舎の壁を緑にする・・・など、緑が増えれば生き物の棲みかも増えていきます。また、省エネに努めて熱の発生を減らすことも重要な対策です。
(2)熱中症対策
暑くなったら熱中症に注意が必要です。気温の高い環境にいることで体温を調節する機能が狂ったり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたりして熱中症になり、めまい、はきけ、頭痛、けいれん、気を失うといった症状があらわれます。熱中症にならないためには、帽子をかぶる、こまめに水分を取る、日かげを使うことを心掛けましょう。熱中症になってしまったら、日かげに移す、うちわであおぐ、スポーツドリンクを飲ませる、濡れたタオルなどで冷やすといった処置をします。
<実験>サーモグラフィで手の温度の変化を観察
汗を100gかくと体温は1度下がります。水分が蒸発するときに熱を奪うのです。体温の下がる様子を観察しました。片方の手の平に霧吹きで水をふりかけて、水のついていない手との違いをサーモグラフィで見てみました。水をふりかけると手の体温は、33.1℃から28.8℃に下がりました。

(3)紫外線対策
まず、2種類の実験を通して光の存在を確認しました。
<実験>ふしぎシートを使って光を見てみよう!
ふしぎシート(回折格子シート)は光を分散する働きがあります。光を見ると赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順に7色に分かれて見えます。
<実験>ブラックライトで紫外線を見てみよう!
紫外線は7色の紫の次にある光なので紫外線と呼ばれています。目に見えない強い光です。ブラックライトという紫外線を出すライトを使って、紫外線を見てみました。はがき、お札、クレジットカードに紫外線を当てると、隠れている模様が現れます。

次に日焼けクイズをしました。日焼けをするのは紫外線を浴びるからです。日焼けで黒くなるのはメラニンという色素ができるためです。一日のうちで紫外線がもっとも強いのは正午ごろです。この時間帯は特に気をつけましょう。紫外線がもっとも強い時期は意外にも6月の終わりです。暑くなければ紫外線が弱いということはありません。雲っていても晴れの日の60パーセントの紫外線があります。山に千メートル登ると紫外線は10パーセント強くなります。また、紫外線は照り返しで強くなります。スキー場では注意が必要です。日かげをうまく使う、帽子をかぶる、日焼け止めを塗るといった紫外線対策を心掛けましょう。
(4)風鈴作り
風鈴に絵を描いてオリジナルの風鈴を作りました。

連日の猛暑の中、タイムリーな講座でした。日々の生活の中で早速役立つことがたくさんありました。
【2日目】突然の大雨に気をつけよう(講師:鈴木秀美氏、池田未来氏)
(1)雲の話と実験
空にはいろいろな雲がありますが、雲はどの様にしてできるのでしょう?早速実験です。
ペットボトルの中の気圧を高くすると中の温度も上がります。ボトルのキャップを一気にはずすと急に温度が下がって、白い煙のようなもの(細かい水滴)が見えましたが、これが雲と同じものです。

 
いろいろな雲の名前を答えました。「いわし雲」の空が「ひつじ雲」になってきました。明日の天気は・・・雨になりそうです。雨を降らせる雲はどんな雲?「積乱雲(入道雲)」(「乱層雲」もそうです)
「積乱雲」を作る実験を映像で見てみました。
       

 積乱雲の下では激しい雨が降ることがあります。川の上流で大雨が降ると、下流で晴れていても、川があふれることがあるので注意しましよう。
(2)カミナリと竜巻
カミナリです。こんな場合、どうするのが安全でしょう?カミナリの音が聞こえたら、できるだけ早く安全な場所(屋内)に移動しましょう。また、大雨が降ってくることがありますが、橋の下での雨宿りは非常に危険です。短時間で川があふれることがあるからです。 
竜巻発生装置を使って、竜巻が発生している様子を見ました。

 
(3)ハザードマップ作り
 ハザードマップとは、大雨などの自然災害による被害を予測して、被害の範囲を地図で表したものです。品川区のハザードマップ上に、自宅の位置に赤いシールを、ひなん場所に緑のシールをはり、ひなん場所への行き方を橙色のペンで書きました。

(4)綿で雲の図鑑作り 
雲の種類は、大きく分けると10種類に分けられます。空の高い位置、低い位置、その間にある雲、また高い所から低い所まで広がる雲。10種類の雲を、白い綿、灰色の綿、脱脂綿を使って青いシートの上にはりつけました。

【3日目】地球温暖化って何だろう?(講師:奈良岡希実子氏、渡部圭吾氏)
(1)雲について
最初は雲のクイズに答えてゆきました。雲の名前などは皆も知っていましたが、雲を観察することによって気象を予測できることがわかりました。ですが近年、予測を超える変化も見られます。日本ではゲリラ豪雨などが増えていますが、世界各地でも異常気象が報告されています。地球温暖化と関係があるようですね。

 
(2)地球温暖化と二酸化炭素(CO2)
地球温暖化の原因の1つとされている二酸化炭素。熱を吸収してまわりの空気を暖めてしまうという性質は本当でしょうか?それを確かめる実験です。空気とCO2の箱を用意し、赤外線ライトで2つの箱を同じ条件で暖めました。

スタート時はCO2を入れた箱が0.9℃低くなっていました。同時に赤外線ライトを点け、温度を読み上げる係2人、記録係2人と一緒に毎分の温度の変化を追いました。5分間で空気の箱の中が16.3℃上がり、二酸化炭素の箱は17.9℃上がりました。CO2の箱の温度の方が1.6℃高くなるという結果が出ました。
(3)温暖化の影響を考える
海面の高さが上がる、桜の開花時期が早まる、台風が増える…温暖化の影響で色々な変化が起こっていますが、他にはどんなことがあるでしょう?パネルを使って予想される変化を考えました。
そしてCO2の排出を抑えるため、節電に有効なLEDの使用、風力発電を体感できる実験にも挑戦しました。
(4)雲画像地球儀を作る
最後はお待ちかねの工作です。

�地球の展開図(細長い葉っぱのような紙18枚)をハサミで切り出します。
�赤道を合わせながら上下を間違えないよう球に貼り付けていきます。
�最後に北極・南極にあたる円2枚を貼り完成です。
ハサミの作業が続きましたが、それぞれ完成を目指し集中して取り組みました。普通の地球儀と違って国境はありません。熱帯雨林や北極・南極の氷が残る地球にするために出来る事、日本の私達も考えたいですね。

カテゴリ:平成26年度

投稿日:2014年08月26日