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過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

気象予報士から学ぶ気象と環境

カテゴリ:平成25年度

投稿日:2014年04月11日

(第1日)
いろいろな天気の不思議 〜虹の万華鏡を作ろう〜

3月21日(祝)環境情報活動センターにおいて、春休みこども環境学習講座「気象予報士から学ぶ気象と環境(第1日目)」(講師:NPO法人気象キャスターネットワーク川崎亜有子氏、渡部圭吾氏)が開催され、小学生と保護者45名が「いろいろな天気の不思議」について勉強し、雷を起こす実験、夕焼けを作る実験を行い、さらに「虹の見える万華鏡」作りに挑戦しました。

 
(1)雷から身を守ろう
雷の正体は電気です。入道雲(積乱雲)の中では氷の粒がぶつかり合って摩擦が起き、+と−の電気に分かれます。その量が多くなると電流が流れ、地面に流れたのが雷(落雷)です。
雷のエネルギーは巨大で、(平均的な強さの)雷は普通の家庭で使う1ヶ月間の電気量に相当しま
す。すごい量ですね。

   
雷が発生しました。皆さんが屋外にいたら、あるいは屋内ではどうしますか?
屋外では、なるべく低い姿勢を取りましょう。木のすぐ近くは危険です。家の中では窓やコンセントから遠い部屋の真ん中が安全です。また、大雨にも注意が必要です。陸橋の下は大雨によって道路が冠水するおそれがあるので非常に危険です。建物の中が安全です。
雷が発生するような集中豪雨の場合、川の水は徐々に増えるのではなく、一瞬で川があふれることがあります。雷の音が聞こえてきたら、雨が降っていなくてもすぐ避難しましょう。
(2)雷を起こしてみよう

   
雷発生装置(上の左写真)・・・二つの球体の間に雷光が見えましたが、写真では見えないため、ここでは黄色の点線を雷として描き入れました。
小さい球体を近づけることで、大きな球体との間に雷が発生しました。
インドネシアの民族楽器を振って、雷に近い音を再現することができました。(上の右写真)
(3)夕焼けを知ろう
なぜ夕焼け空は赤いのでしょう?また晴れた昼の空は青いのでしょう?
太陽の光は白い、というより色は見えません。実は7色の光からできています。太陽の光は大気を通過するとき空気中にある非常に細かい粒ではね返り、中でも青い光が強くはね返るため天気が良い日の昼間、空は青く見えます。夕方になると光は大気を斜めに通過する途中で、青い光など波長の短い光は私たちの目に届く前にはね返ってしまい、波長の長い赤や橙の光が見えて夕焼けになります。
(4)夕焼けを作ってみよう
材料はペットボトル(2リットル)、懐中電灯、水と牛乳です。水の入ったペットボトルには数滴の牛乳を入れて濁らせてあります。ペットボトルの底から懐中電灯を当てるとペットボトルの肩の部分に夕焼けの様子が見えます。

(5)虹を見よう
虹は雨が降った後、太陽を背にして自分の影の伸びている方向に出ることがあります。
太陽の光は空気中にある水滴に当たって折れ曲がる時に、波長の違いによって7色に光が分かれます。その色は虹の外側から、「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」です。
回析格子(カイセキコウシ)シートで蛍光灯をみると虹が見えます。このシートには細かいスジが入っていて、このスジを光が通過するとき虹と同じように波長の違う光が分かれて見えるのです。

続いてこのシートを使って万華鏡を作ります。
(6)虹の万華鏡を作ろう(工作)
 <材料>
・ボール紙(縦10cm×横12cm)
・黒い紙(4cm×4cmの紙2枚:丸い穴の開いた紙1枚、穴のない紙1枚)
<4cm×4cmの紙を、3cm×3cmの筒にかぶせるように折り曲げます>
・透明なふしぎシート(回析格子シート1枚:1.5cm×1.5cm)
回析格子シートは理科学を扱うショップで購入できます。
下記�→�の手順でつくりました。
手順�では、シャープペンシルの先で10個ほど小さな穴を開けました。
                             
 
雷がなぜ起こるのか、また夕焼けや虹がどうして見えるのかを学び、実験を通して自分たちの目で確かめました。また虹の万華鏡を作ることで、光についての知識を深めることができました。
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(第2日)
地球温暖化ってなんだろう?〜雲画像地球儀を作ろう〜

3月22日(土)春休みこども環境学習講座「気象予報士から学ぶ気象と環境(第2日目)」(講師:NPO法人気象キャスターネットワーク中山尚美氏、渡部圭吾氏)が開催され、小学生と保護者40名が雲や地球温暖化に関する実験、雲画像地球儀作りをしました。
(1)気象予報士って?
まずは講師の「気象予報士」のお話。私達がテレビで見かける気象予報士は難しい資格試験(国家資格)に合格した人たちなのですが、その受験には年齢制限がなく、合格者の最年少記録は中学1年生。実はみなさんも、今日をきっかけに挑戦できる資格だそうです。

   
(2)雲について
本日は快晴だから雲は出ていませんが、いわし雲、ひつじ雲…雲には色々な種類があります。
雲発生実験器を使って、雲が出来る様子を確かめました。

   
ポンプが硬くなるまで押すと、ボトル内の気圧が高くなり温度が上がります。キャップを勢いよく開けると、ポン!という音とともに急激に気圧が元にもどり、温度が下がって雲が現れます。(中には水の代わりに揮発性の高いエタノールが少し入っています)
積乱雲(入道雲)は夏の危険な雲です。雷や集中豪雨、竜巻をもたらすことがあるので要注意。暖かい空気が勢いよく上がると、もくもくとできる積乱雲の様子も、温水ヒーターで見てみます。

   
(3)二酸化炭素について
この100年間に地球全体の平均気温は0.7℃上昇し、東京では約3℃も上がっています。原因と言われている二酸化炭素(CO2)は本当に気温を上げてしまうのでしょうか?空気とCO2の箱を用意し、赤外線ライトで2つの箱を同じように暖めました。その時、温度がどのように変化していくのかを観察する実験です。

スタート時はCO2を入れた箱の温度が-0.5℃低くなっていました。同時に赤外線ライトを点け、タイマー係、温度を読み上げる係2人、記録係2人と一緒に、みんなで毎分カウントダウンをして温度の変化を追いました。同じ条件で暖めるとCO2の箱の温度の方が1.8℃高くなるという結果が出ました。
(4)温暖化の影響
温暖化はどんな影響をもたらしているのでしょう。ホッキョクグマは氷が溶けると獲物を捕まえにくくなります。ペンギンのヒナの毛は雪には強いのですが雨には弱いため、温暖化によって逆に凍えているそうです。CO2を減らすために省エネを心がけたいですね。

(5)雲画像地球儀を作る
講座後半ではいよいよ工作です。

   
�細長い葉っぱのような紙18枚と北極・南極にあたる円2枚をハサミで切り出します。
�上下を間違えないよう赤道で中心を合わせながら球に順番に貼り付けていきます。
�最後に北極・南極を貼ります。

ハサミの作業に苦労したお友だちもいましたが、それぞれ完成を目指し、集中して取り組むことができました。地図の地球儀と違って、国境はなく雲が浮いています。砂漠が広がらず、熱帯雨林や北極・南極の氷が残る地球にしたいですね。 
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(第3日)
太陽と風のエネルギー〜風向風速計を作ろう〜

3月23日(日)環境情報活動センターにおいて、春休みこども環境学習講座「気象予報士から学ぶ気象と環境(第3日目)」(講師:NPO法人気象キャスターネットワーク二村千津子氏、渡部圭吾氏)が開催され、小学生と保護者39名が参加しました。
手回し発電機で実際に発電してみた後、クイズを交えて家庭での省エネの方法を考えました。また、「太陽と風のエネルギー」について学び、太陽光発電や風力発電の実験を行い、さらに風向風速計を作りました。

(1)手回し発電機で電球を光らせよう
手回し発電機で白熱電球とLEDを点灯させてみました。白熱電球は2人のお友だちが精いっぱいハンドルを回して電気を起こさないと点灯しません。ところがLEDはたった一人の力で点いてしまいます。点灯するために必要な電力が全然違うのですね。「LEDは省エネによい」という意味が実感できました。


              
(2)省エネの方法を考えよう
私たちの生活は電気がなくては成り立ちません。日本では主に火力発電で石油などを燃やして電気を作っています。石油を燃やすと二酸化炭素が発生し、地球温暖化を促進してしまいます。また、石油などの資源には限りがあります。無駄な電気を使わないよう、省エネに気を配らなくてはいけません。
各グループにちらかった部屋の写真のパネルが配られました。グループのみんなは写真を覗き込んで部屋の中を厳しくチェックして、どこを直せば省エネできるか意見を出し合っていきました。電灯やパソコンを消す、コンセントからプラグを抜く、携帯電話のフタを閉めるなどの意見が次から次へと出ました。小学生のみんなも省エネに関心を持って暮らしているのですね。感心です。

次は省エネクイズです。「二酸化炭素を減らしておこづかいをふやそう!クイズ」をしました。
「テレビを見る時間を減らす」「家族が同じ部屋で過ごす」など、日常生活のなかのどの部分に気をつけたらどれくらい節電ができるのでしょう。早速日々の暮らしに役立つ知識ですね。

(3)自然エネルギーって何だろう
再生可能で二酸化炭素を発生させない自然エネルギーが注目されています。自然エネルギーを使った発電にはどのようなものがあるでしょうか。子どもたちからは、太陽光、風力、地熱といった声が上がりました。他に水力発電、バイオマス発電、波力発電、雪氷利用などがあります。
講座では、太陽光エネルギーと風力エネルギーについてしくみを学び、実験をしました。
(4)太陽光発電でソーラーカーを走らせよう
太陽の大きさは地球の100倍もあり、地球からの距離は新幹線で50年走ったくらいのところにあります。表面の温度はなんと約6,000℃です。ソーラーパネルは太陽のエネルギーを取り込んで発電します。太陽の光があるところならどこでも発電できますが、太陽が出ていないときは発電できないのが弱点です。
光のエネルギーで物が動かせることを実験で試してみました。ソーラーカーにハロゲンランプ(太陽光の代わり)を近づけると、スルスルとソーラーカーが動き出しました。ソーラーカーに光を近づければ近づけるほどより多くのエネルギーを作り出すことができるので、速く走ります。みんな夢中になってやっていました。

(5)風力発電をしてみよう
風力発電をする風車は、高さ100メートル、軸まで60メートルと大型のものがあり、広い場所が必要です。大きな音がするので人が住んでいない場所、一年中強い風が吹く場所が風力発電に向いています。日本で一番多く設置されているのは北海道の苫前町です。苫前町の風車は一個で700世帯分の電気を作ることができます。
うちわで扇いで風力発電機をまわし、電気を作りました。オルゴールのメロディーが鳴り、電気ができたことが証明されました。さて、何の曲でしょうか。しっかり風を送らないとはっきりしたメロディーが流れないので、扇ぐ係のお友だちは頑張っていました。

(6)風向風速計を作ろう
最後に一人ひとりが風向風速計を作りました。材料は、紙、ストロー、竹ひごと土台の発砲スチロールです。みんな、集中して取り組んでいました。仕上げに色を塗りました。出来上がった風向風速計を手にして、皆さん、嬉しそうです。早速うちわで扇いで風を送り、動かしてみました。風向き、風速が計れます。


太陽のエネルギー、風のエネルギーを使って、実際にものを動かしてみるという体験を通して、子供たちは、自然エネルギーを身近に感じることができました。
 

カテゴリ:平成25年度

投稿日:2014年04月11日