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過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

世界の巨木を訪ねて知る自然の神秘

カテゴリ:平成25年度

投稿日:2013年11月14日

 10月26日(土)環境情報活動センターセミナールームで、環境学習講座「世界の巨木を訪ねて知る自然の神秘」が開催されました。講師には写真家の吉田繁氏を迎えて、世界の巨木や自然環境について、豊富な写真と動画をもとに講義をしていただきました。吉田氏は30年以上前、屋久島の縄文杉取材をきっかけにして、世界30カ国、2,500カ所ほどの巨木を訪れていらっしゃいます。
 
�イギリス
 イギリス貴族の邸宅にあるシダレイチイの動画を見せていただきました。そのイチイの中に入った人々が大きく広げた枝を見上げて驚く様子が伝わってきました。参加者は「素晴らしかった、言葉にならない」とコメントされていました。イギリスは森林率が10%を切るほど少ないので、自然を大切にする気持ちが高いようです。
�カリフォルニア
 ギネスブックに載っている世界最長寿の木は、カルフォルニア(米国)の標高3,000mホワイトマウンテンにある松の一種、ブリスルコーンパインです。その樹齢は4,800年と言われていますが、高さ5m・幹周り3mで巨木とは言えない木です。荒野に天を衝くような異形で生えるその姿は、生命のたくましさを感じさせます。
�カナダ
 バンクーバーの北にあるクィーンシャーロット諸島には、自然豊かな森が広がっています。ここには、(1)熊が海から鮭を手に入れる、(2)鮭を森の中で食べる、(3)食べ残した鮭は森にそのまま放置されている、(4)やがて鮭に含まれる海のミネラルが森の木々に取り込まれて大きく成長させる、(5)森が豊かな川を形成して鮭が育つ、という循環がうまく行われています。
�マダガスカル
 アフリカ大陸の東側にあり、日本の3倍の面積を持ちバオバブで有名な島です。乾燥を好むバオバブは、水の多いところでは生きられません。近年主食の米を栽培するため、灌漑用水が作られバオバブの生育が危ぶまれる状態になりつつあります。
�南アフリカ
 世界一大きなバオバブは高さが約45mありますが、その幹回りの太さをロープで確認しました。セミナールームを一周しても足りず、二周弱という結果に参加者は全員驚きの声を上げて、その大きさを実感しました。日本では幹回りの大きさを測る場合は、地上1.3mの高さを計測するそうですが、外国では特にきまりはないそうです。
  
�ジンバブエ
 アフリカ大陸の南、ジンバブエにあるバオバブはサイの密猟に使われていました。大きさが10畳くらいの洞(ウロ)の中に入って待ちかまえ、通りかかるクロサイを撃っていたそうです。そのせいなのか不気味な雰囲気を漂わせていました。
�北米
 北米ではセコイアが世界一高い木として有名です。セコイアの森はリス・カミキリムシ・火事がないと生きていけないと言われ、火事が一定期間ごとに起こり、カミキリムシやリスが種子をかじることで、発芽の条件が整います。
�レバノン
 聖書に登場するレバノン杉は国旗にも描かれているレバノンを代表する木です。レバノン杉の最後の森を、日本人の樹木医が、土壌改良や枯れ枝を落とすなどして手入れをし、守ったことで知られています。
�ポルトガル
 ポルトガルには、大航海時代に植民地から持ち帰った木がたくさんあります。ワインの栓として利用されるコルクの大木は、7〜10年にいっぺん皮をはがして使います。
�ドイツ
 ドイツのある村の有名なブナの木が枯れかかり、村の人々は2つの対処方法を話し合いました。 (1)枯れた枝を払い、薬を注入して寿命が延びるようにする、(2)放っておく。この村では(2)を選択し、木の自然な寿命にゆだねることにしました。そして、木が枯れる前に種子を取り、発芽させて、寄付金をもとに村中に子孫の幼木を植えることにしました。木の保護に「受け継ぐ」という発想が生かされた例です。
�日本
 日本で一番大きいと言われるブナは「あがりこ大王」(秋田県:鳥海山麓)です。幹回り3m以上を巨木と言いますが、日本には樹種が多く約30種です。東京近郊には日本で2番目に大きい「来宮神社のクスノキ」(熱海市)があります。日本の巨木は神社仏閣に多くあって、大切にされています。木・森・水・光など自然を大事にすることは、世界に誇ってよいことではないでしょうか。
見せていただいたたくさんの写真と動画が印象的でした。講座のあとTBSテレビの「THE世界遺
産」という番組で、アメリカのレイクウッド国立公園のセコイアを見ました。世界一高い木で約100m
との。幹回りをロープで測ったときにも感じたのですが、巨木の大きさは実際にはなかなか感じら
れません。品川区仙台坂の「タブノキ」の高さの3倍以上というのがあまり実感できず、ぜひこの
目で見たいと思いました。

カテゴリ:平成25年度

投稿日:2013年11月14日