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過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

野生動物を語る〜たくましく生きる動物たち

カテゴリ:平成24年度

投稿日:2012年12月19日

12月2日(日)環境情報活動センターセミナールームで、環境学習講座「野生動物をかたる〜たくましく生きる動物たち」が開催されました。講師には写真家の吉野信氏を迎えて、大自然に生きる動物の姿や環境について、豊富な写真をもとに講義をしていただきました。

   
吉野先生は40年前フリーの写真家となって、初めてケニアを訪れてから訪問した国は数多く、同じ場所にも何度も訪れているので、「何か国くらい行っているのか?」とよく聞かれるそうですが、数えていないため答えらず、「どこが一番良かったか?」との質問にも、棲んでいる動物も違う、景色も違う、それぞれ魅力があるので、こちらも答えられないそうです。
アフリカ大陸、アメリカ大陸、日本で撮影された野生動物の写真の映写と講義が始まりました。サイ、ゾウ、レイヨウ、シロイワヤギ、オオカミ、ニホンザル、チーター、ヘラジカ、ヒグマ、トラ、リスなど哺乳類たちの撮影場所、撮影の状況、撮影機材、撮影時のエピソードなどを1枚1枚、詳しく説明いただきました。(写真は88枚で、うち動物の写真は81枚)
どれも印象深い作品ですが、シンリンオオカミの撮影時に、“ウオーウオー”と遠吠えをしたら、オオカミも一緒に遠吠えをしてくれたお話には驚きました。オオカミは近づいた人を必ず襲う動物という、イメージを持っていたからです。そのため先生のお話に登場したオオカミが私には仲間のような感じがしました。オオカミが害獣として処分されたら、シカが増えて林業に被害が発生する、だから今度はカナダからオオカミを移住させるなど、人間の勝手な対処方法です。チーターの写真では、生まれてすぐチーターのハンティングの的にされてしまったトムソンガゼルは確かにかわいそうですが、自然界の生態系の中の一部分であり、「かわいそう」という言葉は簡単に使えないと認識しました。ヘラジカはあまり知られていませんが、大きな角を持った大きなシカです。ヘラのような角の重さは約10�近くもあるようです。その角が1年1回10月に落ちて、春には新しい角が生えてきます。川の中に朝露に映し出されたヘラジカの写真は美しく、こんな光景をぜひ自分の眼で見たいと思いました。また、トラは動物園以外では写真でしか見たことがなく、茂みに潜んでいると本当にトラ模様がわかりにくいと気が付きました。
哺乳類の話の次は、フクロウの仲間(コミミズク、オオコノハヅク)タカの仲間(ミサゴ、ノスリ、チュウヒ)カワセミ、キジ、ヤンバルクイナなどの鳥類の写真についてお話がありました。鳥類ではヤンバルクイナの作品が印象深かったです。テレビの番組で見たとき、名前は聞いていて知っていましたが、写真を見たことがなかったので、歩きだそうとした瞬間の美しい写真には驚きました。沖縄県でも環境は悪化して、ヤンバルクイナの生活圏は侵されているのでは、と心配になりました。技術開発のおかげで進歩しているデジタルカメラは2000分の1秒のシャッタースピードで撮影できるようになったため、「アユを採るミサゴ」のような迫力があり、水滴が止まった作品がとれるようになったとのことで、これまでのフィルムのカメラでは、こんなに早いシャッターは切れませんでした。
●質問いろいろ
�「ヘラジカ」の大きさ、高さはどのくらい?
 答:だいたい400�〜500�なので、高さはサラブレットと同じくらいですね
�「パンダガモ」はどのくらいの距離?どのくらいのシャッタースピードですか?
 答:距離は30m、800�のレンズで撮影しています、シャッタースピードは750分の1秒
�チーターの写真が、地面すれすれに見えるが、どうやって撮影したのですか?
 答:アフリカでは車から降りるのが禁止されているため、車の窓枠に望遠レンズを設置して撮影した。アフリ          
   カでは近づいて撮影するのが難しいが、その点アメリカでは自分の足で歩いて撮影できる。
●おわりに
「今回の写真に動物園の写真は1枚もありません」とおっしゃった先生の言葉が印象に残りました。自然環境そのままに生きる動物の姿は生き生きしています。「美しい地球を美しいまま子孫に引き継ぐのも、今、生きているものの使命だと思います」という、吉野先生のお言葉が環境を守る大切さを表していると思いました。
吉野信先生の作品(センターにもヒグマの写真他、一部展示されています)

 ヘラジカ:アメリカ

 アラスカヒグマ:アメリカ

カテゴリ:平成24年度

投稿日:2012年12月19日