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過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

夏休みこども環境講座〜生きもの博士になろう〜

カテゴリ:平成24年度

投稿日:2012年08月22日

今年も7月22、23、30日の3日間、夏休みこども環境講座「生きもの博士になろう」が開催されました。講師はNPO法人生態教育センターの村松亜希子さん、佐藤真人さんです。
第1回 「みる、きく、さわる・・・!五感で自然遊び」
五感を使った自然観察やゲームを通して、自然のおもしろさと大切さを学び、ハーブを使った石鹸をつくりました。

�見る
先ずは五感を使った準備体操として写真を見ながら、草や木等に隠れている虫を探します。
葉っぱや枝、石に擬態している虫たちをみんなでどんどん見つけていきます。
�嗅ぐ
今度は匂いを使ったゲームです。用意されたフィルムケースを一人ひとつ選びます。フィルムケースには5種類いずれかの葉が入っているので、匂いだけを頼りに自分と同じ葉の入ったフィルムケースを持っている人を見つけるまで嗅ぎ合いっこします。

・セイヨウタンポポ・・・嗅いだことのある匂いかな?食べられたりお茶になったりします。
・ドクダミ・・・強い匂い。解熱や切り傷等に効果があると言われています。
・クサギ・・・ピーナツバターのような匂い?キレイな花をつけます。
・ローズマリー・・・お料理にも使いますが、虫よけの効果もあると言われています。
・ヨモギ・・・すっとする匂い。草餅に使われます。いろんな効果のある薬草としても有名です。
臭いか、いい匂いと感じるかは人それぞれ、みんなでいろんな匂いを楽しみました。
�野外で五感を使った自然遊び
しながわ中央公園へ移動して直接自然にふれてみます。
公園の花壇で「ラムズイヤー」という名前の植物を探しました。この植物は葉にやわらかな毛が生えていて、触るとやわらかな感触です。「羊の耳」に似ているので、この名がついたと言われています。

   
今でも防虫剤の樟脳の原料に使われることのあるクスノキは、独特の匂いがするので、みんなで匂いを嗅いでみました。また、アオスジアゲハはクスノキの葉に卵を産むので、アオスジアゲハの卵や幼虫を探しました。園内ではドクダミが生えている様子や、アカホシテントウ、ハナバチ、ダンゴムシ、モンシロチョウ、ニイニイゼミの抜け殻、ミミズを見つけたりもしました。最後は公園管理者の方の許可をいただいて各自、ローズマリーを摘ませていただきました。
�作る
いよいよ摘んだばかりのハーブも使って石けん作りです。保湿効果をプラスするためのハチミツをまずは味見。一匹のミツバチが一生かかって集めるハチミツの量は、スプーン1杯程と言われています。今回は国産の百花蜜をちょうどスプーン1杯分味わいました。その後、石けん素地とローズマリーの抽出液、ハチミツを袋の中に入れ、袋の上からよく揉みます。お団子のようにまとまってきたら好きな形に成形し、摘んできたローズマリーの葉を飾り付けます。教室はハーブの香りでいっぱいです。

   
みんな楽しく、自分だけの石けんを作ることができたようです。保護者の方々も夢中になるようなお土産となりました。
植物や昆虫についてさまざまな方法で新しく学んだこともたくさんありました。自然が以前よりずっと興味深く感じられるようになったことと思います。
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第2回「遊んで発見!植物の魅力」
身近な植物を使ってゲームを行い、公園での観察を通して植物について楽しく学びました。また葉っぱのスタンプでオリジナルエコバッグをつくりました。

�「同じ葉っぱさがしゲーム」
村松さんが袋の中から葉っぱを取り出します。床には何枚もの葉っぱが置いてあり、その中に村松さんが手にしている葉っぱと同じ葉っぱがあります。それを探して取ってくるゲームです。葉っぱの特徴をいち早く観察することが早くとる秘訣です。みんな1枚ずつゲットしましたね。

 
�葉っぱの勉強
取った葉っぱの形をよく観察したり、匂いを嗅いだりした後、それぞれの葉っぱの勉強をしました。ハートの形のドクダミ、ギザギザした形のセイヨウタンポポ、よく見ると葉の裏に毛が生えているヨモギ…など。植物は、葉に日光があたるように工夫して葉をつけています。葉の役割についても学びました。

�葉っぱでビンゴ
 しながわ中央公園に来ました。5つのグループに分かれ、今度はビンゴ用紙を使って「同じ葉っぱさがし」を行います。ビンゴ用紙には9種類の葉っぱの写真が載っていて、それらの葉っぱを公園内の3つのスポットで探します。見つけたと思ったら佐藤さんに見せて、正しければ○印をもらいます。ついた○印でビンゴを競いました。全部完成したグループがあり、拍手拍手。

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�「葉っぱのスタンプでオリジナルエコバッグ」つくり
公園で拾った3枚の葉っぱを使ってエコバッグに模様を描きます。
無地のエコバッグが1枚ずつ配られました。葉っぱにアクリル絵の具を塗ってエコバッグにしっかりと押し付けます。葉っぱには表と裏があり、絵の具を葉っぱの表に塗ると葉の表面全体が写ります。裏に塗ると葉っぱの筋(葉脈)が模様になって浮かび上がります。どちらでも好きな面を使って下さい。同じ葉っぱを何回も使うことができます。
葉脈は根から吸い上げた水を葉っぱのすみずみまで届ける一方で、葉っぱでつくった栄養素を枝や幹や根に送ります。さらに葉っぱの形を保ったり、支えたりしています。
制作中の子どもたちの様子をご覧ください。みんな真剣そのもの、その集中力に感心してしまいました。
 
いろいろな葉っぱとその形を見てきました。世界に一つだけのオリジナルエコバッグができました。それぞれの葉っぱがみな違うこと、その細かい違いや植物のことをより多く知ってもらって、植物って面白い、もっと植物で遊びたいと思って欲しいですね。
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第3回「生きものに挑戦!」
昆虫の観察や、生きものの驚きの技を体験するゲームを行いました。また、公園で拾ってきた葉っぱや枝を使って昆虫ポストカードを作りました。
�アリに挑戦!
アリになったつもりで、アリの行列を体験します。
<クイズ>
まず、アリについてのクイズをしました。佐藤さんの出題するクイズに子どもたちは大きな声で答えて、最初から盛り上がっています。
Qアリに近い仲間はどの虫でしょうか?
1.ハチ 2.チョウ 3.ハエ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・A 1.ハチ
 アリにもハチにも女王がいますし、他にも似ているところがあります。
Q働きアリはメスですか?オスですか?・・・・・・・・・・・・・・・A メス
 普段私たちが目にしているのは働いているアリはメスのアリです。
Qアリは何を食べているのでしょうか?
1.虫の死骸 2.花の蜜 3.甘いお菓子・・・・・・・・・・・・・・・・A 全部
外国には、葉っぱを切り取って巣に運び、きのこを栽培して食べるアリもいます。
Qアリが行列をつくるのはどういうときですか?・・・・・A 食べ物を運ぶとき
 行列の道標になるのは「匂い」です。おしりから匂いを出し、匂いで地面に印をつけながら巣に帰ります。他のアリはその匂いを嗅ぎながら食べ物までたどり着くことができます。

<ゲーム>
アリのように、匂いを嗅ぎ分けながら食べ物にたどりつくゲームをしました。
まず紙コップの中の匂いを嗅いで覚えます。シートに描いてある白い線の分かれ道に2個のフィルムケースが置いてあり、それぞれ別のにおいがします。一人ひとり白い線をたどりながら、2種類の匂いを嗅ぎ分けて、紙コップで嗅いだ匂いがする方へ進んでいきました。
匂いを使って仲間とコミュニケーションをとる昆虫はアリだけではありません。ハチは匂いで敵がいることを仲間に知らせます。蛾のオスはメスの存在を匂いで知ります。こういったつながりは、昆虫同士だけではなく、昆虫と植物の間でもみられます。植物はイモムシに食べられると葉から匂いを出します。その匂いを感知してハチがイモムシのところに飛んできて、イモムシに卵を産みつけるなどして寄生することがあるのもその一例です。

�しながわ中央公園で自然観察
公園に場所を移し、新たなゲームに挑戦です。
☆アオスジアゲハの幼虫が食べる葉っぱを探しましょう。
佐藤さんが持っている葉っぱを嗅いで匂いをおぼえ、同じ匂いがする葉っぱを探しました。みんな鼻をくんくんさせて木に抱きついたりしゃがみこんだり・・・
正解はクスノキです。クスノキは、葉をちぎると匂いがします。クスノキは防虫剤の樟脳の原料に使われていました。
☆ヤマトシジミが卵を産む葉っぱを探しましょう。
形がクローバーに似ているというのがヒントでした。正解はカタバミです。
10円玉をカタバミの葉でこするとピカピカになります。葉っぱにシュウ酸が含まれているからです。このシュウ酸をとりすぎることは動物にとってよくありません。シュウ酸が含まれていることで、カタバミは動物に食べられないようにしているのです。
公園での活動を締めくくって、まとめのクイズが出題されました。
☆チョウは自分の子どもが食べる葉っぱをどうやってみつけているのでしょうか?
1. 自分が小さいとき食べていた葉っぱをおぼえている
2. みつけられないので、幼虫が自分で葉っぱを探している
3. 味見をしながら子どもが食べる葉を探している
・・・答え 3. お母さんチョウは味見をしながら子どもが食べる葉を探している
チョウは足で味を感知します。足に私たちの舌と似た器官があるのです。チョウは葉の味見をしながら飛んでいるのです。

�昆虫ポストカード作り
最後に公園で拾ってきた葉っぱや枝を使って昆虫のポストカードを作りました。子どもたちは集中して黙々と工作に取り組んでいました。図鑑を見ながら忠実に昆虫を再現しようとする子、空想の世界の虫を作り上げる子、個性豊かな自分だけのポストカードが出来上がりました。

室内での体験ゲーム、工作、そして公園での自然観察と、バラエティーに富んだ充実した2時間だったと思います。子どもたちの弾ける笑顔、真剣な眼差しが印象的でした。3日間の講座を通じて、生きもの同士は繋がっている、生きものと私たちの暮らしも繋がっているということを感じ、生きものを身近なものとして好きになってくれたらと願っています。

カテゴリ:平成24年度

投稿日:2012年08月22日