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過去の講座を紹介します

環境情報活動センターでは、毎月2~3の環境学習講座を開催しています。リサイクル講座・木の実などを使ったクラフト講座・自然観察などのフィールドワーク・夏休み子ども講座・環境教養講座など、多彩な内容でお送りしています。 このコーナーでは、講座のレポートを掲載していきます。(過去の講座を紹介しますのトップへ戻る

天気図の見方・読み方・作り方

カテゴリ:平成28年度

投稿日:2016年09月25日

2016年9月11日(日)、環境情報活動センターで環境学習講座「天気図の見方・読み方・作り方」が開催されました。講師は元気象庁予報官で気象予報士の平沼洋司氏で、気象についての基本から、天気図の見方や読み方、描き方を学びました。最後には実際に天気図を描いてもらいました。

1.2016年の夏の異常天候と教訓
(1)2016年の異常天候と原因
北海道に1週間に3つの台風が上陸、東北地方へ台風が初めて直接上陸、夏をもたらす太平洋高気圧の異変、日本近海の海水温の高さといったことがありました。その原因として、偏西風の大きな蛇行や上記の太平洋高気圧の異変、海水温の高さといったことなどがあげられます。

(2)特別警報・警報・注意報・情報の位置づけ、避難勧告と避難指示の違い
大雨が降ると、気象庁から土砂災害警戒情報などの防災気象情報が発表されることがあります。局地的には何十年に一度といった大雨が降ることがありますが、避難準備情報、避難勧告、避難指示(後ろほど強制力が強い)に従い、被災することのないように心がけてほしいと思います。
(3)都会での気象災害に対する注意
水害(河川の氾濫)、風害(倒木害、ビルの窓ガラスの落下等)、雷害による停電、ゲリラ豪雨(地下鉄や地下室の水没害)・・・これらは都市機能を麻痺させます。

2.気象のメカニズム
(1)大気は大循環している。
地球は太陽のエネルギーを吸収(A)する一方、地球からもエネルギーを放出(B)しています。
低緯度(暑い)地方ではA>B、高緯度(寒い)地方ではA<Bですが、このままの状態では低緯度ではどんどん暑く、高緯度は寒くなってしまいます。そこで両地域の熱の過不足を補う形で大気の運動がおこります。これは南北方向の循環ですが、東西やその他の循環もあり、地球上の様々な気象現象が起きます。
(2)コリオリの力(転向力、見かけの力)
地球は自転をしており、赤道付近と極付近では自転の速さが違います。この違いによって大気に働く力をコリオリの力といいます。また、この力によって、北半球の場合、低気圧では反時計回り(左回り)に風が吹き込み、高気圧では時計回り(右回り)に風が吹き出すように吹きます。なお、南半球では全くその逆です。
(3)高気圧と低気圧

高気圧=周囲より気圧が高いところ、低気圧=周囲より気圧が低いところ
「〇hPa以上は高気圧、△hPa以下は低気圧」ではありません。
なお、hPaは「ヘクトパスカル」と読み、気圧を表す単位です。
(4)台風と温帯低気圧
・台風は熱帯地方で発生した低気圧が発達して、風速17.2m/秒以上になったもので、熱帯地方の高温の海上から供給される水蒸気をエネルギー源にしています。
・温帯低気圧は中緯度の偏西風帯で発生する低気圧で、低緯度側と高緯度側からの温度の異なる空気がぶつかり合ってでき、多くの場合は前線を伴っています。
・台風と温帯低気圧はその構造が違うのであって、「台風が温帯低気圧になりました」という気象情報を聞くことがありますが、決して勢力が弱くなったということではありませんので、注意してください。

3.天気図と気象衛星画像の見方・読み方

4.天気図を描いてみよう!
(1)基礎・・・1008、1012hPaの等圧線を引いてください。

(2)応用
1020hPaの等圧線が引いてあります。
1008、1012、1016、1024、1028hPaの等圧線を引いていただきました。
初めて天気図を描く人にとっては、かなり難しい作業でした。
しかし、楽しかったと言ってくださる方が多くいらっしゃいました。

5.まとめ
講座終了後も多くの質問があり、参加者の気象に関する関心の高さがうかがわれました。ご質問に十分お答えできなかった部分があり、環境情報活動センターでは、今後も皆様のご質問にはできる限りお答えしたいと思います。

カテゴリ:平成28年度

投稿日:2016年09月25日