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(10月は3R推進月間です)江戸のリサイクル

カテゴリ:令和3年度

投稿日:2021年10月05日

 江戸時代に人口100万人をこえる大都市だった江戸は、世界でもまれなエコ社会でした。資源をとことん有効利用し、ごみの出ない循環型社会を築いていたのです。
1.この視点から江戸の庶民の暮らしをのぞいてみましょう。
(1)きれいで清潔な町「江戸」
・江戸の町は今では考えられないほどごみが落ちていない、きれいな町でした。長屋の共同のごみ箱の中はごみが少なく割れ物ばかりで、燃えるごみはほとんどありませんでした。木くずは燃料になるので銭湯に、紙くずは再生紙の原料として売れたからです。これらは再利用されていたので、ほとんどごみが出ませんでした。
・わらや木くずをかまどで燃やして出た灰は、焼き物の釉薬(ゆうやく・・・陶磁器の表面に塗る「うわぐすり」)に使われたし、火鉢の中に入れるなど有効に利用されました。
・これらはSDGs目標【12】「つくる責任・つかう責任」(持続可能な生産・消費)をクリアしています。
お金が動くことで経済として成り立ったのです。誰かが犠牲になるという形ではだめになのです。今なら有料で引き取ってもらうごみがお金になるという仕組みがあったから、再利用が進んだのです。(後述2.参照)
・盛り場には井戸、トイレ、ごみ箱が整備されるようになり、江戸は清潔で衛生的な町でした。便所の排泄物は近郊の農民が買い取りに来たり、野菜などと交換して肥料(下肥)にしました。
これは、SDGs目標【6】「安全な水とトイレを世界中に」に沿っています。
(2)江戸には再利用を支える回収業や修理業が多く存在しました。
これらの仕事は簡単にできる仕事で、多くの人が仕事につくことができました。これはSDGs目標【1】「貧困をなくそう」につながります。
・再利用を支える回収業
灰買い(先述)、古傘買い(傘を修理して販売)、ローソクの流れ買い(融けたローソクの再利用)
古着売り・古着屋・・・当時衣類は庶民にとっては高価なもので、庶民が着ていたのはほとんど古着でした。時代劇のドラマで「身ぐるみ脱いで置いていけ!」というセリフがありますが、それほど貴重なものでした。
古着と言っても古めかしいものを我慢して着ていたわけではなく、アイデアの再利用でファッションを上手に楽しんでいました。
・修理業
焼継屋(やきつぎや・・・割れた焼き物の修理)、鋳かけ屋(いかけや・・・鍋の修理)
落語には江戸のリサイクルの噺が登場します。「道具屋」「井戸の茶碗」「猫の皿」「火焔(かえん)太鼓」など、いずれもよく演じられる有名な噺ですが、江戸の生活の中にリサイクルが活きていたことを伝えています。
2.経済と環境の両立を考えてみましょう。
江戸時代には再利用するシステムが以前からあったわけではなく、その前は道端や川に不法投棄することが多くありました。その後ごみの中からうまく再生してそれを商売にする人たちがたくさん出てきました。教えられたからではなく、みんな生きるためにやって、それよって経済が回っていたのです。
お金になること、新たな価値を生み出すことが大切であり、今も昔も変わりません。それは今日のSDGsにつながります。現在に当てはめてみるとどうでしょう。

<参考>
「歴史探偵“大江戸SDGs”」(NHK総合テレビ・東京、2021年9月15日)
「頭のいい 江戸のエコ生活」(菅野俊介著/青春出版社)
「江戸」の市民生活の実情を探る | 過去の講座を紹介します (shinagawa-eco.jp)

カテゴリ:令和3年度

投稿日:2021年10月05日