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このごろの太陽光発電(その3)<ソーラーシェアリング(2)>

カテゴリ:平成27年度

投稿日:2016年03月09日

「このごろの太陽光発電」は新聞報道でもご承知のとおり、一昨年までの勢いがなくなってきているようです。
政府が決める固定買取価格も年々下がっていると報道されるため、時折、「あなたのところの発電所の採算は大丈夫?」と聞かれることもあります。
「買取価格が毎年引き下げられている」というのは誤りではないのですが、そのままでは誤解され易い表現です。
まず大前提として、新規に事業開始する発電所の固定買取価格(買取単価)は再エネ特措法という法律で「20年間(10kW未満の余剰売電は10年間)は固定で不変」と保証されています。
設置価格などは年々下がってきているので、それに見合う消費者負担も減らすため、新規に発電事業を開始する者に対する買取単価は毎年見直しされ、毎年度切り下がってきました。しかし、前年度以前に開始した事業者の単価までさかのぼって引き下げられているわけではありません。
なので、既に自宅に太陽光発電設備を取り付けた人にも、より大きな設備を持っている事業者にも悪影響は与えないしくみになっています。
さて、ではこれから設置したいと考えている方はどうなのでしょうか?
来年度の固定買取価格は、2月22日に調達価格等算定委員会より経産大臣に答申されました。それによると、
10kW未満の余剰(主に個人住宅の屋根に設置される規模のもの)は、前年度より2円(約6%)下がり、10kW以上の産業用も前年度より3円(約11%)ほど引き下げた案です。
本稿を書いている時点で決定はされていませんが、毎年委員会の案のまま決定しています。
そもそも「固定価格買取」というのは、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギー電源を加速度的に増やすために、はじめのうち高くつく設備投資を消費者負担で補助してあげようという法的な制度です。
でも、いつまでも高い価格で買取り、甘やかしていると、設備価格や工事費が下がりにくく、事業者が儲かり、消費者負担の方が重くなるので、適正に買取価格は下げていく必要があるのです。
前述のように来年度も買取価格が下がることは確実の情勢ですから、メーカーや工事業者、設置者は、事業採算性を保つために、より安くより効率、品質の高い発電所を作る努力を求められます。2014年度では、日本の太陽光発電設備の投資コストはドイツの約2倍だったそうですから、もっと安くすることはきっとできるはずです。
制度が始まった2012年度から買取価格が4割も下がってきて、「もう儲からなくなった」と一部の業者は撤退していくでしょうが、健全な発展はこれからです。
平成28年3月8日
林 彰一(記者NO.120101)

カテゴリ:平成27年度

投稿日:2016年03月09日