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区民環境記者レポート(記者募集中)

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クライメート・リアリティ・リーダーシップ・コミュ二ティ・トレー二ング

カテゴリ:令和元年度

投稿日:2019年11月13日

 2019年9月は、北米ではハリケーン・ドリアンがバハマに壊滅的被害を与え、日本では台風15号が勢力最大時には955hpaまで成長、さらに今月12日には立て続けに襲ってきた台風19号がスーパー台風と呼ばれ一時は915hpaにまで発達。伊豆半島から福島を駆け抜け、想像を絶する洪水被害をもたらしました。
 先月レポートしましたように、私も千葉県袖ケ浦市で台風15号による大停電の経験をし、地球温暖化、気候変動の深刻な影響を我がことと実感するようになりましたが、台風19号で日本人の多くが同じ思いを抱くようになったのではないでしょうか。気候変動は現実で、いまや我々や未来を生きる子供たちは気候の危機に瀕しています。
 こういう災害ムードの漂う最中の10月2日、3日の2日間、東京・お台場のホテル、グランドニッコー東京にて第43回クライメート・リアリティ・リーダーシップ・コミュ二ティ・トレー二ングが開催され、幸運にも選考に通り参加してきました。この研修は、ドキュメンタリー映画「不都合な真実」「不都合な真実2」等を通じ差し迫った世界的な問題である地球温暖化、気候変動の問題を世界に訴え、2007年にはノーベル平和賞を受賞した米国の元副大統領、アル・ゴア氏が立ち上げた”The Climate Reality Project”のプログラムの一環です。 企業、自治体、NGO/NPO等の環境問題に取り組むリーダー達が日本国内だけでなく、海外からも参加し、総勢800名以上が1会場に集う大がかりなイベントでした。2日間、ホテルで缶詰め状態で濃密で様々なプログラムが展開されましたが、やはりハイライトすべきは、このために来日したアル・ゴア氏の2時間半にも及ぶ渾身のプレゼンテーションでした。
 ここでの紹介は大変な長文になってしまいますので簡略にまとめます。ご興味がある方はレポートの全編を下記に掲載しましたのでご覧ください。
★第43回クライメート・リアリティ・リーダーシップ・コミュ二ティ・トレー二ング
https://bit.ly/2MHhYpk
 まずアル・ゴア氏が解説したのは温暖化のメカニズムです。それは世界中の科学者たちが導き出した結論である「化石燃料などの燃焼などによる人為的で爆発的かつ大量の二酸化炭素などの温暖化ガスの大気への放出が原因」を強く支持する内容でした。いまだ疑いを持つ人がいる地球温暖化、気候変動は本当なのかを、全体の3分の2ほどの時間をかけ、世界や日本で頻発する台風、ハリケーン、洪水、熱波、旱魃、氷河の消失と海面上昇などによる浸水、生態系への悪影響の具体例をこれでもかというほど紹介していきます。先日の台風15号や昨年関西空港を襲った台風21号の写真も盛り込まれ、日本人にも他所事ではないという現実を突き付けられました。あまりにも悲惨な映像・画像が続き、壊れてしまった地球への強い喪失感を抱き、涙がこぼれるほど感情が揺さぶられました。(それでもこの日からたった10日で凄まじい台風19号を経験するとは、その時は思いもよりませんでした)
直前まで最新の日本のデータや画像を組み込む作業をしながら500枚を超えるスライドを2時間半にもわたって完璧に説明しきる知力と体力、情熱をもつアル・ゴア氏には感服するばかりです。
 さらには、トレーニング修了者が同じようにリーダーとしてこのプレゼンテーションをハンドリングできるよう、また一般の方々にも聞いていただけるよう、上記の2時間半のプレゼンテーションを15分にまとめた短縮版を2日目に披露してくれたのにも度肝を抜かされました。15分でも十分伝わるのです。研修を終えたメンバーは、The Climate Reality Projectからアル・ゴア氏が今回行った約1.7GBものプレゼンテーションデータの使用権を付与され、さらには適宜必要に応じてスライドの追加、削除などが認められています。パワーポイントの1枚1枚のスライドのノートには、科学的なエビデンス情報・出典が満載で、自分で検証することもできます。アル・ゴア氏の直接の語りかけではなくとも、内容の再現性と品質は高く保たれると思います。
 今回43回目にして初めて日本でトレーニングが開催されましたが、国外ではすでに150ヵ国、2万人ものトレーニング修了者がいます。気候危機について職場や地域の仲間を啓発し、時代遅れの政策を変えるため無償で活動することを期待されています。
私も身近なコミュニティでできるだけの機会を作って、紹介していきたいと考えています。

後列、一番左が本人

令和元年11月1日
環境記者 林 彰一

カテゴリ:令和元年度

投稿日:2019年11月13日