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なぜ、無電柱化?オリンピック開催都市の現状は?

カテゴリ:平成29年度

投稿日:2018年02月18日

  平昌冬季五輪が始まって早くも1週間が過ぎてしまいました。さて、昨年末に2020年の東京五輪に際して進められている大井埠頭中央海浜公園の無電柱化と30年前から電柱のない八潮団地を取り上げました。そして最近、偶然ラジオで下記の書籍の松原先生(現東京大学大学院教授)が無電柱化のことを話されている番組に出会いました。そこでみなさまにちょっと、知識をお裾分けさせてください。


写真は品川図書館近辺で撮影しました。空がたくさんの線で区切られています。それでも国土交通省道路局施策「無電柱化の推進」では平成25年度末の無電柱化率=東京都が群を抜いて一番。ただし、23区ですら7%。海外はというとロンドン・パリは戦前から無電柱化率100%、ベルリン99%、ニューヨーク83%、アジア諸国はソウル46%、北京34%、台北95%でマニラやジャカルタなども高級住宅街や中心市街地を優先的に30〜40%も進んでいます。
  なぜ、ロンドンは100%か?日本とは少し事情が違う。19世紀末の街灯(ガス灯)は治安上暗く、ガス管は地中。市街地も古くからの建築物が立ち並んでいた。そのため、電気化されても電柱を設置する十分なスペースがなく、感電防止という安全面からも地中線が採用された。
  費用面で日本は他国に比べてケタ違いに高い。そもそも配電電圧が違う。高圧で日本6,600V、諸外国11,000〜25,000V。低圧は日本100〜200V、諸外国230〜400V。変圧器は諸外国が100戸をカバーするところ日本は30戸。日本では広い地域へ配電するにはトランス(地上機器)がたくさん必要となる。もし、行政待ちにせずに無電柱化を希望すると、要請者負担方式となる。大分の湯布院は地元商店が一部を負担して区道の電柱を撤去した。
  無電柱化の目的は共著の小池先生(現都知事)によると「通行空間の安全性と快適性」。歩道の有効幅員を広げて車椅子でも乳母車でも安全に通れるようにする。もう一つは1995年の阪神・淡路大震災で倒壊した電柱による避難路閉鎖と救助・救援の妨害。もちろん、景観も大事な要素です。
  品川図書館隣の荏原神社の寒緋桜も満開を少し通り越し、地面をピンクに添えていました。恵比寿様も寒緋桜もやはり電線のないすっきりしている方が幸せ気分になれますね。
 

【参考図書】
「無電柱化革命—街の景観が一新し、安全性が高まる」
2015年7月29日第1版
著者:小池百合子、松原隆一郎、 発行所:PHP新書

平成30年2月12日
環境記者 小滝静子

カテゴリ:平成29年度

投稿日:2018年02月18日