このごろの太陽光発電
カテゴリ:記者レポート(平成26年度)
投稿日:2014年06月25日
<品川区の最近の動向>
2年ほど前に、エネルギーダイエットと題して家庭でできる節電対策をシリーズで書きました。昨年1年間は太陽光発電に没頭していたため、記事を書けませんでしたが、その間に様々なネタをため込むことができましたので、少し書くのを再開したいと思います。
太陽光発電は、再生可能エネルギーのホープとして、特に東日本大震災、原発事故以後、話題に上ることが多く、国や自治体による多様な助成策により、住宅用システムからメガソーラーと呼ばれる産業用の大規模なものまで設置が大いに促進されたことはご承知の通りです。
グーグルアースというインターネットの地球儀サービスを使って、品川区のあちこちを上空から眺めてみますと、下の写真のように、戸建て住宅の屋根やビルの屋上に、太陽光発電システムが設置されているのが目立つようになってきました。
地上を歩いていても、屋根の上など高いところに設置される太陽光発電システムは見えにくく、こういうふうに上空から鳥瞰してみないとなかなか実態に気づきにくいものです。
太陽光発電システムは、その規模を最大発電能力、kW(キロワット)で表します。
住宅用では、価格が値下がりするにつれて次第に設置規模も大きくなり、5kW近くが全国平均です。しかし、品川区のように都会で、地価が高く住宅が密集している地域では、屋根の面積が小さかったり、方角が最適ではなかったり、隣地の建物の陰が影響するなどで、平均的な設置規模も3〜4kWと小さくなるのが実情です。右上の写真のなかの黄色の円で示したシステムが、ちょうどそのようなサイズです。郊外の屋根が大きな住宅に設置されるシステムより、若干割高になってしまうのは仕方ありません。
しかしながら、このように増えてきたということは、設置するメリットが一般にも広く認知されてきたということだと思います。
住宅用の普及は、補助金制度でかなり後押しされましたが、5年間続いた国の補助金は、残念ながら今年の3月末で終了しました。それと同時に、多くの自治体も補助制度を取りやめてしまいましたが、嬉しいことに品川区はこれまで同様に補助制度を継続しています。
?太陽光発電システム設置のための助成制度のご案内(品川区ホームページ)
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000021800/hpg000021791.htm
3kWが上限の最大9万円の助成額で、6月16日現在で50件の予算枠で45件も残りがあるようです。
補助金の取りやめで販売が落ち込むことをおそれて、太陽光発電システムのメーカーや設置業者はより値下げを強化しているようですから、品川区民にとってはチャンスが継続しているといえるでしょう。
東京都は補助金のかわりに、今年度から「東京ソーラー屋根台帳」(ポテンシャルマップ)
http://tokyosolar.netmap.jp/map/という便利なサービスを開始しました。地図から我が家を探して、どのくらい太陽光発電や太陽熱利用に適しているかが一目瞭然にわかるものです。
このサービスを提供している「TOKYO太陽エネルギーポータルサイト」(http://www.tokyosolar.jp/)には、このほかにも太陽エネルギーの基礎知識などの情報が掲載されていますから、設置業者に頼む前に自分で調べることができて便利です。
平成26年6月24日
林 彰一(記者NO.120101)